パーフェクトフィアンセ


クラウン、と。

ウィングが訪ねて来たのは一体いつ頃だっただろう。

「アクアが」

妖精の羽が消え、代わりとばかりにちょこんと生えた鬼の角。

ヘラッと、恥ずかしそうに笑ったアクアの笑顔。

相変わらず小さかったけど、にっこり笑ったアクアは一礼した。


聞けば、アクアは突然ウィングの家の戸を叩いたと言う。

生き返った代わりに妖精の力を失い、視力をも失ってしまったアクアだけど、それでも帰ってきた。

しばらくは話せないけど、じきに声も戻るらしい。

よかったね、と私は言いながら、またその夜泣いた。


とうとう、その日もホセは帰っては来なかったから。