「やっぱり」
「そうならそうと言えばいいのにホセ君」
「…」
普通ならここで目配せの一つや二つあってもいいんだけど。
何故に何もなしなんだろう。
「…御娘は…悪くないんです。自分に…同情してくれただけで…」
ああ、馬鹿だ。
自分がどれほど思われてるか分かってない。
本当に、馬鹿なんだもの。
いやになっちゃう。
「一方的に…俺が…悪いんですよ…御娘は…何も…」
言いながら泣きそう。
このヘタレ。
いつからそうなったの。
ヘタレ、馬鹿、無自覚。
「そんなに言わなくてもいいだろ…」
効果音が聞こえる気がした。
(ノД`)・゜・。
って。
ズーン
って。
いやいやいやいやいやいやいや、君やっぱり馬鹿か。
馬鹿なのか?
一言も私貴方に責めたおぼえないけど。
「あんなこと言われたら勘違いするのも無理はないわ」
「愛想をつかられるぞクラウン」
「そんなことないです…クラウンが好きなんです…」
しっかりしろやヘタレ!!
「…これからもよろしくなホセ君」
「大変だとは…絶対思うけど」
「…?」
「君を正式にフィアンセにする」
「クラウンの、ね?」
「…!」
いい加減に困惑しすぎ。
やっぱり無自覚。
色々と。

