パーフェクトフィアンセ


どれだけ時間がたったのか、ホセの声すら忘れかけたころ、あまりにも唐突に事態は急変した。


「ホセ!?」

ウィングが駆け寄った。

綺麗な髪はざんぎりで、服はボロボロに裂けて、靴はただ足を覆っているだけで。

口は半開き、瞼は片方腫れて開かず、耳たぶに深い切込みが入っていた。

何より、体中に、針金で、固定させたようなあと。

「天蓋」

ホセはそれだけ言ってふらふらとベッドに近づいてきた。

「天蓋」

ホセに促されて上を見ると、そこにはベッドの上につく無駄に高級な天蓋。

ホセはそれに手を伸ばし、あろうことか、そのまま引きちぎる。

そしてばらばらと落ちてきたそれを見て、ホセは狂ったように、でも嬉しそうに笑った。

“狂喜”が一番、ぴったり合ってたとおもう。


「見つけた!!見つけた!!」

パズルのピースに埋もれながら、心から幸せそうに、ホセは笑った。