燈月に付いて行くと
校内に設備されているカフェに着いた。


「では、アレについて
 この燈月様が説明してやろう!!」


「うるさいぞ、そこのバカ」


そう言いながら現れたのは
真村 希幸。


とてつもない秀才だが、
口が悪いのが難点。


「希幸、マジ邪魔すんなし!!」


「はぁ?ホームルーム開始ギリギリ
 だったのに2人揃って教室を
 出たから何事かと思えばサボり……
 だからお前はバカなんだよ」


ちなみに希幸と燈月は幼馴染みである。


「バカって言ってる方がバカなんだぞ!! だから希幸の方がバカなんだ!!」


ていうか……


「早くアレについて
 さっさと説明しろよ……」


じゃないとここに来た意味がない。


「碧稜くんに話したの!?
 信じられない!!
 碧稜くん、さっきの話は忘れて」


「はぁ?なんで?」


「なんでじゃ……「アレっていうのは
 最近起きてる人体氷化現象だよ!」


「人体氷化現象?」


「ハァ……ある日突然身体に
 変な紋章が出てきてそれからすぐに
 その人は凍ってしまうというか現象よ
 だけどその現象はこの学校でしか
 起きていないから
 こちらも手を焼いてるのよ……」


希幸がこちらと言っているのは
【チェイン】という「零」の調整機関。


【チェイン】は犯罪者などを「零」や、
「リーム」を使用し逮捕している。
ほぼ警察と同じ仕事をしている集団だ。


彼女はそこで働いている勤労学生なのだ。



「で、なんで忘れろって言ったの?」


「その現象の犯人は
 ディストラクションだって
 噂が多いからよ……」


「あー……毎度のことだな……」


「私は貴方の力を知らないから
 なんとも言えないけれど
 貴方にもこちらは目を付けているわ
 とりあえず気を付けておきなさい……」


「えっ?マジかよ……」


「それじゃ2人共早く教室に戻るのよ」


そう言い希幸は教室に戻っていった。


「俺も目を付けられてるって最悪…」


「まぁ、仕方ないさ……
 お前の罪は誰にもわかっていないし、
 力も誰にも知られていないから
 一番、目を付けられやすいさ……」


「そんなもんか?」


「そんなもんだろう……」


「んじゃ、教室戻るか……」


そうして俺達は教室に戻ったが、
1時間目の授業が既に始まっており
こっ酷く怒られたのは言うまでもない……




















だけどこの現象が
俺のこれからの学生生活に
深く関わってくる事は
まだ誰にも分からない……