部活帰りのいつも通りの夜道。

ふと空を見上げると、星が綺麗だった。

涙でぼんやりかすれていたけど、はっきり見えた、綺麗な夜空。







〜中3春〜
「クラス替え楽しみだね!」

「今年こそは同じクラスになりたいな〜。」

下駄箱には、クラス発表を楽しみにした生徒がこれでもかというほど集まっている。

「葉月〜!今年こそは一緒にないたいなぁ…。」

「梨穂〜…本当同じがいいなぁ。」

梨穂とは小学1年生からの付き合いで、いわゆる親友って関係。

なんだけど、小1以来なぜかクラスは毎回バラバラ…。


「葉月ちゃーん!」

「和香ちゃん!おはよ‼︎」

和香ちゃんとは中学で出会い、同じ部活っていうこともあり仲良くなった。

和香ちゃんも私にとって、大切な大切な親友の一人。



「「わぁーー!一緒だよ‼︎‼︎」」


「あ!貼り出されてる!私たちも早く行こ‼︎」

「うんっ!」



結果は見事に……梨穂とも和香ちゃんとも離れた。

おまけにクラス最悪。

(知らない子ばっかだし、グループもう出来上がっちゃってるし…)

それに、生徒会とかで忙しいから馴染めるか不安もあった。


でも、なんだかんだで少し楽しい日々に変わって行った。

なぜなら…


好きな人ができたから。

一目惚れ…

身長は180㎝以上、サッカー部、おまけにすごい優しい。

ライバルはいっぱいいる。

でも、そんなのどうでもよかった。

授業中、目が会うだけで…それだけで私は幸せになれるから。





〜修学旅行〜

「やばいやばいやばいーー!」

「葉月!遅刻するわよ〜」

(分かってるよ…)

今日から修学旅行…なんだけど、寝坊。
ダッシュで家を出る。




「葉月ーー!」

「梨穂ちゃーーん!」

「よかったね、置いてかれなくて!」

「ぅん…はは」



そんなこんなで、修学旅行が幕を開けた。