あたし昨日、南野とキスしちゃったんだよ。

大河のキスは、拒否したのにね。

一緒に行く本当の理由は、朝早く学校に行くためじゃない。

ただ、あたしの頭を大河でいっぱいにしてほしいだけ。


「ごめんね」


もう一度つぶやく。

その一言は風で消されて、誰に届くこともなかった。


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隣の席は辛すぎる。

初めてそう思った。

いやでも視界に入ってくるから。

そうするとまた、好きが溢れ出てくる。

だからずっと、外を見てた。

授業中も、休み時間も。