『どうして泣いてるの?』 夢の中で、同じ年くらいの男の子が泣いてるあたしに尋ねる。 『うぇ……、ひっく』 あたしは泣くのに夢中で答えられない。 寂しい、怖い。 そんな恐怖があたしを飲み込んでた。 『……ねぇ、手、出して』 その男の子はニッコリ笑った。 その笑顔にすがるように手を出した。 『これ、あげる』