それまでふざけていた愛羅は、いそいそと帰る支度をしている私の側へ来ると、思い切り抱きついてきた。

「わっ、なによもう。苦しいってば」

「ねぇ次…いつ、会えるの?」


私はそれまで動かしていた手を止めると、
愛羅の顔をのぞき込む。

「寂しいの? 愛羅」

彼女は唇をきゅっと噛み締めると勢い良く顔を上げる。

「さ、さみしいに決まってんじゃんっ」


なによ、わるいの!?と何故か喧嘩腰になっている愛羅に苦笑しつつ、彼女の背中をポンポン、とあやすようにやさしく叩く。

「…やめてよ、赤ちゃんみたいじゃん」

「ふふっ、寂しがり屋な所は赤ちゃんみたいよ」


「もうっ!」


ぷくっと頬を膨らませた愛羅の頬を人差し指でつついて遊ぶ。

「次は…まだ分からないわ。
予定は未定、ってやつね」