その反応がやっぱり愛しくて、今すぐ抱きしめたい衝動に駆られる。


「そういや。
あと1人は来てないんですか、壱条さん」


汐音を後ろからぎゅーっと抱きしめたまま原田さんがひょっこり顔を出して言う。


「ああ、まだ来てないよ」

「もー…何やってんの、あの子」


口を尖らす原田さんと、苦笑する汐音。


それから待つこと15分。


白い車がやってきて、俺たちの近くで
停車した。


降りてきたのは―…


~秋 side~〈END〉