「じゃあ……カオリチャン、送ってあげれ無いけど気を付けて帰ってね?」


俺は、さっそくカラオケ屋の前で


別れようとした。


でも……


「圭介クン、ホントにバイバイなのぉ?サヤカ達みたいなコト……したくなぁい?」


またも上目遣いのカオリ。


しっかりと俺のシャツの裾を摘んで。


「カオリチャン〜。ワガママ言っちゃダメよ?

俺もカオリチャンと居たいけどさ、明日早いから……」


俺はそこまで言うと、カオリの耳元に口を運び……


「……カオリチャンとだと、かなり激しいコトしちゃいそうで……

明日仕事行けなくなっちゃうよ。」


そう囁いた。



あ〜。


自分でも呆れる。


何で俺、気が乗らないクセに……


わざわざ、こんな事してんだ?


クセか!?



アホだな、俺。



「んも〜、圭介クンてば!じゃ、今度必ずね♪」


そう言われてホッとしたのも、束の間……



目の前のカオリは



目を瞑って、唇を突き出している。



オイオイ。


カオリチャン!?



勘弁してくれよ〜。



そう考えながら、黙ってる俺に……


追い討ちをかける一言。



「バイバイのチュ、して?」



仕方ねぇ。


これも全部、俺の悪いクセのせいだ!



「しょうがないなぁ〜!」


俺はそう言って、


チュッ


っと音を立て、カオリに口付けした。