「茜おねーちゃん見っけ!」

「きゃっ」

だれ?

急に後ろから抱きついて来た。
男の子だ。

振り返って名札を見ると、『しんいち』と書いてあった。

今ドキ珍しい名前だ。古風だな~。

「しんいちくん、鬼?」

「ううん、茜おねーちゃんいたから来ただけ~」

か、か、かわいいいい!!
ニコニコと笑う笑顔に萌える。

思わず悶える。

「なあに?何か用事があったの?」

「茜おねーちゃんと一緒にいたかったの!」

かわいいいいいいぃぃぃ!!!!

声が、もう!可愛いよ!

「そ、そうなんだ。じゃあもう鬼来ちゃうから、あっちの方に逃げよっか」

「うん!」

…………。

ずっと、しんいちくんと会ってから悶えっぱなしなんだけど。

元々可愛い顔の子が可愛い仕草で話すから、可愛い。

しかも手を繋いでくるし。

何なのこの子。
テクを熟知してる。可愛い仕草のテクを熟知してる。

「あっ、あっちに優太、…おにーちゃんいるから行こっか」

「ええ~、おねーちゃんと二人でいたいなぁ~」

「……あはは、おねーちゃん嬉しいなぁ」

可愛い。
可愛いとしか言いようがない。

でも二人でいたら、襲っちゃいそうだから無理矢理にでも誰かいないと。

ホントはマキちゃんか、紗菜が良かったけどしょうがない。
優太しかいないし。

「優太!」

「あ、茜」

優太がこっちに気づいて振り向いた。