「茜!?
何してるの、こんなところで」

見上げると、それは紗菜だった。

「さ、紗菜っ」

「ど、どうしたの」

隣に座ってくれた紗菜に全て話した。

落合先生のことを除いて。

「ふうん。
茜が誰に失恋したかはわかんないけど…色々大変だったんだね」

紗菜の声はとても安心させる力を持っている。
ついつい、安心して涙が我慢できなくなる。

「うん…。すごい大変だった…。
なんか、もう、疲れた…」

「ウンウン。辛いね」

優しく頭を撫でてくれた。

紗菜は背が高いから、女子にモテる。

背が高い以外にも、こういうところもモテる理由なのかも。

「あっ、陽太、茜いたぞ!」

「え、あ、いた!」

走りまわっていたであろう二人が私に近づいてきた。

「お前、バカっ」

「ひぃっ」

「こんな人混みでいなくなったら心配するだろ!?」

「ご、ごごごごめんなさい」

「とりあえず見つかって良かった…」

優太が本当に安心したような表情をしたから何となく体の力が抜けてしまった。