螺旋上の赤

「凛ちゃん酷いよぉ。置いてかれたのかとおもった。」

「ごめんごめん!」

よしよし……。

(あーもう、可愛いなぁ!)

頭を撫でながら、あまりの可愛さに抱き締めた。

「ちょっと、一悶着あってさぁ。」

「一悶着って……朝から何があったの?」

「————ってな事があったの。」

「え…ええっ!?」

清楚が売りの花奈は目をまん丸に開き、口を押さえたまま。
時が止まったかの如く、硬直している。

「おーい、帰ってこーい……。」

花奈の目の前で手を上下に動かし現世に呼び戻す。

「はっ!凛ちゃん!ここはどこ!?」

「どこの世界に行ってたの……。」

(現実逃避したいのは私の方だって。)