螺旋上の赤

分からない。
考えてもラチが明かない。故に出た言葉は一つ。

「なんで?」

「本当に、気づいてないのか。
 ——まさか、覚えていないのか?」

凄く残念そうな表情をした、ヤツの顔が印象的だった。

「まぁ、仕方ないか。あれから大分経つしなぁ……。」

何だというのか。
そんな顔をされると、流石の私も罪悪感ってものが沸いてきてしまう。

「ふぅ、少し休憩しないか?」

ヤツはそんなことを言いながら河原にあがり、少し大きい石の上に座った。
寒さの限界もあって、私も休憩に同意し少し離れた石の上に腰を下ろした。