螺旋上の赤

(うぅ、寒い。日が出てるうちに探せればなぁ。)

「だから、そこは探したって。」

「あのね、あんたが何をどこで探したかなんて誰も聞いてないでしょ。」

「俺の探し物は『ALEX』とかかれたキーホルダーだ。」

「はいはいそうですか。
 なんで男がそんなキーホルダーなんか……。」

(——あれ?なんだって?『ALEX』……アレックス?)

「俺の探し物もアレックスだって言ってるんだよ。」

腰をかがめ、葦をよけながらヤツは言った。

「昼間会った時に落としたろ?」

(え……?)

疑問が次々と湧いて頭が混乱してきた。

何で私がキーホルダーを落とした事に気づいたんだろうか?
しかも、私より先にここにいて、ずっと探してた?この冷たい川で。
あいつがそこまでしなきゃいけない理由なんてないはず。