逃げ出したかった…



苦しかった



期待なんてしちゃいけない。


元々、感情なんて無くしたはず。


何にも考えなければいいんだ。


鏡に映った自分は
かなり酷い顔をしていた。



ガチャリ


女子トイレのドアが開いた。


「結衣。」


「ここ、女子トイレだけど。」


何故か女子トイレに
佐原恭二がいた。