九ッの尻尾

「…はぁ。」


今日もまた1日終わっちゃう。

あたし山﨑 摩莉は、自分の16歳の誕生日というおめでたい日でさえ何も感じなくなっていた。


「麻痺ってるなぁ…」


もう、何年も家に帰ってない。


「実家離れて田舎で一人暮らしも何年たつのかな?」


そんな独り言も日々口癖になっていた。


「よし、出かけようっ」





…とは言ったものの。


時刻は深夜の12:00をまわっていた。


「…さっむ!」


失敗した。厚着してくるんだった…


そんなことを思いながら
脚を進める。


そうするうちに、ある小さな祠の前に到着した。


「あれ。祠…」


…これ、前からこんなとこにあった?


目の前にある祠をじーっとみつめた。


「……。」


急に鳥肌だけが立った。


「…っさむ!」


寒くてこんなとこ居られない!


「ジュースだけ買って帰ろっ 」


そう言い捨て、帰ろうとした瞬間…


「おぃ、小娘 」


誰かに呼ばれた気がした。


「?」


が、振り向いてもそこには
誰も居なかった。