「フランク王子?」

 なんか、フランクはさっきから顔色ばかり変えている。

 なにか、病気なのかしら?

 変化する顔が怖い。

 「だーっ!!」

 ビクッ

 フランクがいきなり叫んだ。

 さっきの人柄とは大違い。

 この方、ホントに大丈夫??

 「ど、どうしたの?」

 「あぁ。なんでもないんだ。ごめん。」

 そう??

 そうはあたし、どうやってもみえないの。

 さっきの顔の七変化・・それに今の・・。

 まぁ、いいわ!そのうちしたらおさまるだろうから。

 「さっ、行きましょ!王宮の外へ!」

  もう、これ以上は待てない。

 「ま、まって。フィーラ。」

 「何??」
 
 「お手洗いはどこだ?」
  
 「あぁ。あとにしてくれないかしら?」

 「いや、ダメだ!!今すぐ、行きたいんだ!!」

  ムゥ~。

 「あたしのお部屋をでで、右にまがったらあるわ。」

 「そうか。じゃ、行ってくるから少々お待ちを。」

  ムゥ~~。

  な、なにあのおもてなし。

  フランクってこういう人だったのね。

  イケメンなんだけど、根性無しね!

 トイレくらいすましてないなんて!!!