あたしったら、なにやってるのかしら?
下準備するつもりだったけれど、まだ、ほとんど進んでないなんて。
そりゃあ、そうよね。
フィーネって誰??
あたしの名前はフィーラ。
自分の名前も一文字も間違えるなんて!!!
手際の悪さに、絶望。
でも、待ってて!!
あたしはきっと、王宮を抜け出してやるわ!!
あ!!もうすぐで夕食会がはじまっちゃう。
「エリザベス女王様!!大変でございます!!」
「まぁ!!フランベールそんなに慌ててどうしたの??」
「た、た、大変でございます!!エリザベス様がまだ、おもどりになっていないんで す。」
「あら、フィーラが?まぁ、それは大変!!」
「夕食会はもう、あと10分で始まるかと・・。あぁ。」
「すぐに、探しなさい!!今日は、フィーラのお見合い相手をご招待してるのです よ!!」
「は!!ただいま!!」
あーぁ。もうすぐついちゃう。王宮なんて帰りたくないわ。
つまんない!!
だれか、あたしをここから連れ出して!!!
なんて、そう、うまくはいかないわよね!!
夕食会、さぼっちゃおうかしら。
だって、もう、毎日のように来ているお年の方と相手するなんて、うんざり!!
よし、きめたわ!!あたしはお部屋にいる。そして、考えにふけるの!!
「ただいまもどりました。」
誰もいない・・。
シーンとした王宮って素敵!!
フィーラはまだ、王宮中が自分を探しまわってくたくたになっている最中だとは
気づいても、知ってもなかった。