一斉に仁に駆け寄るクラスメイト。
私も駆け寄ったけれど、仁を囲む和が何重にもできて近づくことができなかった。
仁…
やったね!!
すごく、かっこよかったよ…!!
心の中でそう呟いて仁の横顔を眺めていた。
「成績発表!!」
「プラカードの部、優秀賞、1年3組、2年7組、3年4組」
「最優秀賞、2年6組」
「続いて、応援の部、優秀賞、1年1組、2年1組、3年3組」
「最優秀賞、3年5組」
まわりから歓声が上がる。
あとは、競技の部。
なんとしても、優勝したい
「最後に競技の部。3位、7組」
「2位、3組」
「1位、5組」
歓声が雄叫びに変わる。
「そして、総合優勝は…」
ドラムロールが響く。
優勝したい…!
お願い!
優勝であって…!!
「3年5組!!!!」
「うおーーー!!!!!!!!!!!!!!」
一気に叫ぶクラスメイト。
隣で悔しそうに顔を歪める3組。
仁は。
とても嬉しそうだった。
仁の顔を見ただけで私も嬉しくなる。
「あっ」
仁がこちらを向く。
ニカッと笑ってピースサインを送る仁。
嬉しくて、嬉しくて、でもちょっと照れくさくて
私もはにかみながらピースを返した。

