その事に守も気付いたのか、上を見上げたままで眉間に皺を寄せる。
つまり、このゲームで回答者になる奴は最初から不利な状況からのスタートになるというわけだ。
そして、負けたら罪をばらされる。
しかもだ。罪をばらされるだけじゃなく、殺されるかもしれないという可能性も出て来た今、自分から進んで回答者になろうとする者は居ないだろう。
そう思った瞬間、嫌な予感が守の頭を過った。
「これって英語で訊かなきゃなんねぇんだよな?」
「だね。英語でって書かれてるからね」
哲夫がさらっとそう答えてくるが、守の心は穏やかじゃない。
英語力が殆ど無い守にとって、このゲームの回答者になる事はかなり危険な事。
それを回避するには、自分以外を回答者にする道しかない。
無理矢理にでも俺以外の奴を回答者にしてやる。
そんな思いを胸に秘め、
「ふーん。じゃ、お前が部屋に入れよ」
何も気にしていない風を装い、空かさずそう言って桜を指差した。


