そしてそんな思いを守が口にした。
「おい!俺達を拉致しやがったのはきっと13年前にあった幼児誘拐殺人犯の仕業だ」
「幼児誘拐殺人犯って……」
守の言葉に最初に反応したのは桜だ。
その顔色は悪く、僅かに震えている手を隠す様に握り締めるとギュッと胸へと腕を縮める。
そんな桜の様子を気にする事もなく、次は修二が口を開いた。
「それって有名でしたよね。僕も学校からの帰り道が集団下校になったのを覚えてます」
13年前と言えば、修二は小学1年生ということになる。
1年生というのは幼児誘拐殺人犯に一番狙われていた年齢だ。
親が一緒ではなく、一人または友達と下校をするのが小学1年生。
一番誘拐しやすい年齢なのだ。
「でも、どうしてそんな昔の事件の犯人が私達を拉致したと思うんだい?」
守に顔を向けた哲夫が首を傾げるが、それを守はフッと馬鹿にした様に鼻で笑う。
「あったんだよ。俺の入った部屋によ」
確たる証拠を持っている。
その自信に満ちた守の顔を目にした哲夫の眉間に皺が寄った。


