セーフライトで照らされた部屋には、ずらっと干すように吊るされている何枚もの写真が目にとまる。
それもまた同じ。
守をここに連れてきた犯人は、明らかに自分の事を知り尽くしているというのが気持ち悪さを掻き立てる。
しかし、その写真に映っている人物は守のものとは違っていて、子供ばかりだ。
見知らぬ子供の顔が並ぶ。
ただ、その写真に映っている子供が一体何に関係しているのかというのは、想像出来てしまう。
何故なら、守の入ったその暗室の部屋には紙と鍵、そして写真以外にもう1つ重要な物が置かれていたからだ。
現像液を入れるバットの横に重ねて置かれた何日分かの新聞紙。
それは13年前のもので。そしてその新聞全ての1面記事を飾っていたのは『幼児誘拐殺人』のもの。
写真の子供達は、その新聞に載っている被害者の顔に全てが酷似しているのだ。
守はその事件が報道された時は15歳だったのもあってよく内容を覚えている。
そして、その犯人が未だに捕まっていないという事も知っている。
もしかして。……幼児誘拐殺人犯が、この中にいるんじゃねぇのか?
いや、俺達はあの幼児誘拐殺人犯に拉致されたんじゃねぇか。
そう考え始めるとそれ以外考えられなくなる。


