密室ゲーム



ここに居る修二以外は大人だ。修二だって、ほぼ大人。


なら、このページにある言葉の意味が分からないわけがない。



負けたくない!でも、……どうする?

どうしたらいい?



不安だらけのそんな感情を隠しながら、何度も全ての言葉を目で往復する。


その時、由里子の目が1つの単語で止まった。



あった。

というか、これしかない。



由里子はギュッと唇を噛み締めると、鉛筆を手に取り紙へと国語辞典に書かれている文を写していく。


そして書き終わるとパタンと開いていた国語辞典を閉じた。


「じゃあ、ゲームを始めましょう」


顔をあげてそう言う由里子へ、4人の視線が向けられる。


その顔はどれも真剣なもの。


このゲームをすることで。勝つことで。負けることで。


どうなるのかという顔だ。


「私が選んだ言葉はこれ」


由里子がスッと言葉だけを書いた紙を隣にいる哲夫に渡す。


それを確認した哲夫が修二へと渡し、その後修二から桜。桜から守。と渡っていく。