「後は、部屋の真ん中に小さいテーブルが置かれていて、そこにお酒の入った瓶が5本、煙草が5ケース、頭痛薬が5箱。それとお酒を注げるグラスが5個ありました」
「5だらけね」
「お酒も煙草も20歳になってからのものですから、誕生日のお祝いのつもり…とかでしょうか。テーブルに置かれていた物も、全部数えると20になりますから」
「悪趣味」
誕生日のお祝いがそんな物なんて。
犯人からの修二への贈り物に、由里子は眉間に皺を寄せてそう愚痴を漏らす位しか出来ないのが現状だ。
そんな中、恐る恐るという感じで桜が口を開いた。
「さ、最後は私が」
桜が部屋の中を言えば、それで全ての部屋を一応は把握出来たという事になる。
全員が包み隠さず話していたらの話だが。
正直者は馬鹿をみる。
その言葉が当てはまらない事を祈るのみ。
「私の入った部屋は、他の部屋みたいに何かがズラッと置かれてるんじゃなくて、……キッチンでした」
「キッチン?」


