「ほんとだ!」
閉まっていると穴に見えていたが、実際は穴が空いているわけではなく、へこんでいただけ。
そこにジャラジャラと煩いこの鎖を入れる事も出来たわけだ。
自分の入った部屋のドアをじっと凝視している由里子と同様に、
「気付いてなかったよ」
哲夫も興味津々といった様子で間近にある部屋のドアを見つめている。
その時、守が舌打ちをした音が響いた。
「んなもん、どうでもいいんだよ」
新しい情報を手にしたというのにその言い種。
それに律儀に「すみません」と頭を下げる修二が可哀想でならない。
守は自分勝手の度が過ぎる。
「えっと。部屋の中は鏡だらけでした。大きさは決まってないのか、バラバラです」
「鏡か……」
哲夫がそう呟きまた考えている様だが、その間も修二の話は続く。


