「今の所はそれくらいかな」
哲夫の話で気になった所と言えば『子供』という所だろうか。
守の話でも子供の写真があったと言っていたから、その点が類似点となる。
けど、……私の入った部屋には子供と関わるものま無かったし、私にだって子供は居ないのよね。
由里子はそう思うと首を傾げながらも、
「そっか。次は修二君でいい?」
と次へと話を振る。
由里子の言葉に一瞬ビクッと肩を揺らす修二だが、直ぐに「あっ、はい」と返事をよこした。
もさっとした見た目とは裏腹にハッキリとした声音の修二。
人の話をしっかりと聞き、今のこの状況を考えているだろう雰囲気は10代とは思えない程冷静だ。
彼は何かに気付いてるかもしれない。
そんな希望が由里子の頭を掠める。
「皆さん気付いておられるか分からないので一応。ドアに2つのへこみがありますよね。これって、手枷と足枷の鎖が丁度入る様になってます。鎖をここに入れるとドアが閉められる感じです」
ドアのへこみを指差しながらそう言う修二の言葉にハッとする。


