「国語辞典については想像もつかないな」
「まっ、そうよね」
国語辞典の意味する事が何なのかは分からないまま。
ただ、その事を深く考えた所で今持っている情報量では答えが出ないのも分かっている。
今、由里子達に一番必要なのは、この状況を理解出来るだけの情報だ。
「じゃあ、次は私が」
次は哲夫の番らしい。
「この部屋は気味が悪いが、人形だらけだったよ。ほら、君達からも見えるだろ」
哲夫の言葉で彼の指差す部屋の中へと目を向けると、ズラッと並んで置かれている人形が見える。
特に目を惹くのは一番手前にあるらしい日本人形の様な長い黒髪のものと、少し奥の方に見える金色の巻き髪で青い目のものだ。
「一体、一体を調べたわけじゃないけど、ゴム人形に近いのかな。かなり精巧で実際にその人物が居るような感じだ。顔は子供っぽいのが多くて、日本人の顔の作りのものが殆どを占めてたよ」
確かに見える範囲にある人形は哲夫の言う通り子供っぽい。
その精巧さは由里子の場所からだと、本当の子供だと言われたら信じてしまう位だ。


