「仕方ねぇから、お前らの話を聞いてやろうじゃねぇか」
ついさっきまでは言うかっ!なんて言っていた癖にコロッと態度が変わる。
こうなるだろうとは分かっていたが、実際こうも簡単に態度を変える守を由里子はやはり嫌いだと感じてしまう。
いけすかない奴。
だけど部屋の中は気になるし。
兎に角、先手は打っておかないと。
「なら、私は最初に守さんが言って欲しいけど。多分他の皆もそう思ってると思うわ」
由里子が守に向かってそう言うと、怒りを露にする守。
「どういう事だよ!?」
その疑問に由里子が答えようと口を開いた時、由里子より先に哲夫が話し始めた。
「あー、つまり。守君が最後だと私達全員の話を聞いた後に、やっぱり自分は言わないと言うかもしれないって事さ」
哲夫の解釈に間違いはない。
ここまであからさまに自分勝手な守が、話す順番を最後になんてしたら、必ず自分の入った部屋の事は話さないだろう。


