密室ゲーム



そんな中町と中町の生徒達が職員室から出ていくと、中町の隣に座っている女の先生が校長へ顔を向けて口を開いた。


「中町先生は、子供達に好かれてますね」


そう言った後に少しだけ間をあけ、

「なんか、中町先生を見ているとアダ名で呼ばれるのも良いなぁって思います」

と呟く。


「きっと中町先生が本当に子供が大好きってのが伝わってるんでしょうね」

「子供はそういう気持ちに敏感ですからね」


女の先生に言葉にそう答え微笑む校長。そしてその後、ゆっくり窓の外の運動場で遊ぶ子供達へと目を向けた。







その頃、廊下を歩いていた中町が、自分の前で楽しそうにする子供達を見てポツリと言葉を漏らす。


「子供は本当に大好きだわ。特に自分のクラスの子達の為なら何だって出来るもの」


そう言いながら僅かに微笑んだ直ぐ後に、ギュッと眉間に皺を寄せ顔を俯かせる。


そして、さっきよりも小さな声で、


「でも、……子供の居る場所で性行為をしたり、子供を盗撮したり、子供の世話を放棄したり、ましては子供を殺す大人は、…………大っ嫌い。

あと、仕事に取り付かれて子供をおざなりにした結果、自分の子供が劇団に入っている事も知らない大人もね。

子供達みたいに純粋な気持ちで協力すれば、全員で脱出する道だってあったのに」


そう口にした。


その声が誰かに届く事はなく、前を歩いている子供達は何も知らずに楽しそうにしたまま。そしてそのまま靴を履き替える為に中町と別れ、子供達は下駄箱へと歩いて行った。