それにハッとした様に中町が目を見開く。
「あっ、そうだった!先生、すっかり忘れちゃってた。ごめんね」
両手を合わせて少し頭を下げる中町。だが3人共、中町が約束を忘れていた事を気にする事もなく、
「皆、待ってるから早く行こっ!」
という和樹の言葉に合わせて、大輔も武人も、早く早く…と中町を急かすだけ。
流石にそんな状況を無視するわけにもいかず、デスクの上にあった採点のやりかけのテスト用紙を引き出しに仕舞うと、中町がスッと椅子から立ち上がった。
「じゃあ、行こっか!智恵理ちゃんと美保ちゃんもドッジボールする?」
次いでにと智恵理と美保も誘ってみれば、2人ともパアッと顔が明るくなる。
そして、
「うん。行く!」
「私も」
智恵理に続いて美保もそう言うと、職員室のドアへと歩を進める中町の後ろについてきた。
「早く早く!」
ドアの所で手招きをしながら何度も急かす大輔に中町が苦笑いを漏らすも、「はーい」と言うと、少しだけ歩くスピードを速める。


