色んな事が起こりすぎて気付いて無かった。
けど……
「この鍵、入るかも」
そう言いながら、試しに手と足の鉄の輪にある鍵穴に小さな鍵を差してみる。
が、ガチッと途中で止まってしまって鍵が入らない。
つまり、紙に書かれていた事の信憑性があがったわけだ。
再び紙に目を落とし、フッと鼻で笑う由里子。その笑いは人を蔑む笑いだ。
「憎む人……ね」
憎む人なんて、アイツに決まってる。
大好きなお姉ちゃんのストーカーに決まってる。
そこまで考えた時に、ふとさっきの1つだけ違った画面の内容が由里子の頭を過る。
コマツにストーカーと呼ばれていたフォト。
偶然その画面だった…なんて事ある筈がない。
お姉ちゃんのストーカーをしていたのは、きっとフォトというハンドルネームの奴。
そいつが、……さっき会った人達の中に居る。
そんな高ぶった感情と共に、眉間に皺を寄せキリッと唇を噛むと、手に持っていた紙を元の場所へと戻す。
そして再びグルッと部屋を見渡した。


