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子供達が運動場で遊ぶ声が職員室へと聞こえてくると共に、開いている窓から冷たい風が入ってきた。
その風が新任教師である、中町杏奈(ナカマチ アンナ)の焦げ茶色のセミロングの髪を揺らす。
「中町先生、昨日はお疲れ様でした。大丈夫でしたか?」
自分のデスクで、担任している4年1組の子供達のテストの採点をしていると、そう小太りの男の校長が声を掛けてきた。
それに中町はペンを置き、苦笑いを漏らす。
「大丈夫ですよ。ご心配お掛けしてすみません」
「いえいえ。中町先生は何も悪くないですから。それにしても、有名な芸術家が中町先生の親戚に当たるなんてね」
「遠い親戚ですけどね。それに、私は事件のあった5角形の部屋がある家なんて知りませんでしたから」
「遠い親戚なら、そんなもんですよ」
「ですね」
そんな会話をしながら、再び中町が苦笑する。
その様子に安心した様に校長が頬を緩めた。


