密室ゲーム



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あの事件から1週間後。


家のリビングにあるテーブルで、椅子に座りながら修二が手元にある通信制高校のパンフレットを捲っていると、あの事件の事がテレビから聞こえてくる。


それに少しだけ耳を傾けると、その内容をふっと鼻で笑う。


テレビでコメンテーターの1人が、福西は離婚した事によって精神不安定となり、誘拐監禁した5人の中に13年前の幼児誘拐殺人犯がいると思い込んでの犯行だろう…と言っていたのだ。


犯人として福西は捕まったまま。


それは、修二が警察に本当の事を話さなかった事が大きいと言える。


その理由は、山橋哲夫を自分が殺したという事を隠す為。それと、幼児誘拐殺人犯を消すチャンスをくれた犯人への感謝からだ。


ただ5角形の部屋で起こった事を福西に擦り付けたわけではない。5角形の部屋で監禁された人達が疑心暗鬼となり殺しあいをし出したという事にしたのだ。


その間、自分は部屋に閉じこもっていたと。


それでも福西を犯人だと裏付けた証言は、梯子を登った所で福西に拳銃で撃たれたという修二の嘘が原因だろう。


後は、警察が到着した時に手錠もしてない福西が拳銃を握っていたというのもその一つかもしれない。


福西の手錠が外されていた事も、拳銃を握っていた事も、そして警察に通報したのも、全て犯人がやった事だろう。


だが、何一つ証拠は残っていない。


結果、福西は自分の犯した誘拐と監禁。それに、本当の犯人がしていたと思われる殺人教唆の罪と、修二への発砲の2つの罪を被る事となった。