「母さん。何で僕、病院で寝てたの?……銃で撃たれた筈なんだけど」
撃たれた瞬間に死んだと思っていたのに、生きていた。それが不思議で仕方がない。
それを知ってか、母親が少し眉尻を下げ口を開く。
「それは、……麻酔銃だったらしいわ。だから、修二は寝ていただけ。寝ていた所を丁度警察が到着して助けられたの。ほんとに、……無事で良かった」
最後は、再び溢れ出しそうな涙を堪えてか母親の声が掠れている。が、修二はそれよりも気になる言葉に首を傾げた。
「警察?」
「ええ。通報があったらしいのよ」
「今度は犯人が捕まったから安心して大丈夫だからな」
母親の言葉に父親がそう続ける。
父親としては、以前誘拐された時は犯人が捕まらなかった事から言ったのだろうその言葉。
だが、修二には犯人があっさり捕まったという事に納得いかず、
「犯人?」
そう訊き返した。
「元刑事の福西って人だそうだ」
父親が言いにくそうに口にしたが、それに修二が眉間に皺を寄せる。


