「開くかな?まあ、一応やってみて貰えると助かる」
「はい。僕も一人じゃ心細かったので」
ニコッと微笑む修二につられて、福西も頬を緩める。
手錠へ鍵を差そうとしてか、福西の真後ろまで来た修二。そのまま腰を屈めると、
「右手をかして貰えますか?」
と口にした。
福西がああ…と言い、手錠の掛かった右手を出来る限り後ろに伸ばすと、その手首を修二が左手で掴む。
そして鍵穴をじっと見つめながら、ズボンの右ポケットへと手を突っ込んだ。が、修二の手に当たるものは鍵なんかじゃない。
修二は梯子を登る際に、鍵を持ってきてなんかいない。
修二の手に当たり、ガシッと掴んでポケットから取り出したものは、守の居た部屋にあったスタンガンだ。
福西は体勢を変える事が出来ない為に、後ろの修二の様子を見る事が出来ない。
それを分かった上で修二はニヤッと笑うと、福西の肌が剥き出しになった手首の内側に、
「失礼します」
と言ってスタンガンを押し当てた。
「あ……うあっ!」
福西の返事をしようとしていた声が悲鳴へと変わると同時に、バチッという音と、火の粉の様な光が修二の目の前を走る。


