密室ゲーム



「半年……ですか?」


修二のその疑問に、福西が顔を上げて苦笑いを漏らす。


「刑事の仕事っていうのは忙しいものさ。次いでに私は、休日を全て13年前の幼児誘拐殺人事件の独自捜査に当てていたからな」

「独自捜査?」

「刑事になって初めての事件だったから、思入れが強くてな。そのせいで、家族をおざなりにしていたってわけだ。今更後悔したってもう遅いが、今、家族の為に私に出来る事は全部しようと思ってこの様さ」


幼児誘拐殺人事件を独自捜査している人が居るなんて修二は思いもしなかった。


時間が経って古くなった事件は新しく起こった事件に書き消されていくだけ。時効がなくなった今、時の流れと共に、緩やかに色んな人の記憶から風化していくだけのもの。


そう修二はずっと思っていたのだ。


理由なんてどうでもよくて、ただ幼児誘拐殺人事件の犯人を未だに探している人が居たという事実に、少しだけ修二の頬が緩む。