右手でくしゃっと自分の髪を乱し、自らの失敗を嘲るようにへらっと修二が笑う。
「負けちゃいました」
その言葉に哲夫が苦笑した。
「今回は私に運が向いたって事さ」
「そう…ですね」
『運』なんかではなく『計画的』。だが、『運』という言葉をわざと使う。
ただの運で哲夫が勝ったのだと修二に強調する為にだ。
ブゥン……ーー
音に反応して2人が上へと顔を向けると、今までとは少し違った雰囲気の文が映し出されていた。
『山橋哲夫の勝ち。
勝者に鍵を』
鍵が手に入る。
そう思って哲夫がゴクッと息を呑む。
その時、
ガシャン!!
突如として、ガラスが割れた様な大きな音が響くと共に、死刑執行用の電気椅子の辺りに飛び散ったガラスの破片が哲夫の目に飛び込んできた。
恐る恐る上を見上げれば、どうやら左側にある剥き出しの裸電球4個の内の、一番右端にあった電球が下へ落ちたのだという事が分かる。


