先攻を選んだ時点で、修二の勝ちはゼロとなった。
だから、いくら何かを考えて数字を言ったとしてももう遅い。
「84」
勝利へのカウントダウンをするかの様にそう次の数字を告げると、僅かに口角を上げる。
そんな哲夫とは対照的に、口を真一文字に結び眉尻を下げる修二。
負けを確信した顔だ。
それでも修二はゲームを終わらす為に、ゆっくりと口を開いた。
「……85、86」
「87、88」
「89、90」
「91、92」
「93、94、95」
「96」
「97」
そこまで言った修二が、哲夫へと顔を向ける。
それに、わざと眉尻を少し下げ申し訳なさそうな顔をする哲夫。
そして、
「98、99、……100」
終わりを告げる。


