その考えに思わず一人でニヤつく。
そして、一気に今まで心にのし掛かっていた重りが取れたかの様に守の心が軽くなる。
ほっとしたのだ。
気持ちが軽くなると同時に、アルコールでも飲めばもっと落ち着くだろうと考えた守は、ビールを買いに近所のコンビニへと出掛けた。
が、その時に頭を何かで殴られて拉致され、ここに連れてこられていたのだ。
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「ミサコ」
愛する彼女の名前を呟くと、ぐしゃっと左手で自分の髪を乱す。
と、同時に目の前の机の上に置かれていた物へと右手を伸ばした。
この部屋に入った時に見付けた物。
手紙と一緒に置かれていたそれは、明らかに誰かに危害を与える事が出来る物で。誰も信用出来ないこの場所では、唯一自分の身を護ることが出来る物だった。
そんな物を易々と自分以外に見せる筈もなく、手紙と鍵だけが部屋に置かれていたと言ったのだ。
自分の手の内を全部教えてはいけない。
そう思っての事だ。
何故なら、手紙に書かれている事が真実なら自分を脅してきたコマツがあの中に居るのだから。


