「素敵なご趣味ですね」
「ええ。…まあ」
その会話を最後に守は軽くお辞儀をすると、彼女からビテオカメラを隠す様に持ち、足早に歩を進め出す。
その間、後ろから聞こえてくる声は守を怪しむ様なものではなく、ただただ忘れ物を探す声だけ。
彼女に背を向け歩きながら守は、声を出さずにうっすらと笑った。
何をしても優しく微笑みかけてくれる人。
天使のような人。
運命の人、……見付けた。
その後、彼女と一緒にいた少年の後をつける事により、彼女の名前がツムラ ミサコだという事。そして彼女は結婚していて、あのダイスケと呼ばれていた少年が息子である事を知った。
更に、旦那は単身赴任中で殆ど家に居ないという事も。
運命の女性、ミサコ。
ミサコは自分と一緒にいる方が幸せになれる。
そんな思いがどんどんと膨れ上がるにつれて、彼女を見るのを止められない守。
日々、彼女の写真を撮っては自分の部屋で現像する。そして、日々増えていく彼女の写真を部屋一面に飾る。


