その時、桜が身体をグラッと揺らしたと同時に右手で頭を押さえた。
その行動に直ぐ様反応したのは修二だ。
「桜さん。頭痛薬要りますか?」
修二の部屋には頭痛薬が置かれていたと本人が言っていた。
そして、咄嗟に頭を押さえた行動から、桜に頭痛が起こったのは間違いないのだろう。
「ありがとうございます。…1つお願いします」
桜のその返事に修二が首をこくんと縦に振ると、次は守と哲夫へと顔を向けた。
「守さんと哲夫さんは要りますか?」
「俺は要らねぇ」
守としては頭は確かに痛むが、こんな怪しい場所に置かれていた薬を飲む気になれないからの答え。
だが、薬を飲まない選択をしたのは守だけだったらしい。
「私は貰っとくよ。さっきからずっとズキズキと頭が痛かったからね」
「分かりました」
軽い口調でそう言う哲夫の言葉を聞くと、修二がジャラジャラと鎖の音を鳴らして部屋の中へと消えていく。
と同時に桜も部屋へと姿を消した。


