復讐と悲しみ【完】


啓太が私を屋上に呼ぶ。

何故?

「…わかんない」

私が呟いた声は授業をしている先生によってかき消された。


そして昼休み。

私は屋上に向かった。

ドアを開けた途端、サァッと優しい風が吹いた。

…凄い…こんなに景色良いんだ…。

屋上から見えるのは蒼空と街だった。

色々な色の屋根の家…高いビル…透き通るような蒼空…。