「お前なぁ~俺と父親を一緒にするなよ。お前はなんか鈍そうだから言っておくが、あんまこういうこと他の男にするなよ?わかったら返事!」
……………
?ん??直也のしゃべり方がなんか違うような、直也らしくないような。
「なんだよ、人のことジッと見て」
直也は少しムスッとしながら言った。
「いやぁ~なんかしゃべり方とか雰囲気とか昨日とまったく違うから偽物かと」
夏喜はまじまじと直也を見ていた。
「クッ!ハハハハハハ!あー、やべーいつぶりだろう、こんなに笑ったのは!ハハハハ!」
………………
直也の笑った顔に一瞬見入ってしまった。
うわぁ~、直也って笑うとこんな感じなんだぁ~
失礼だけど直也は笑わない人だと思ってた~。
リンと隼人も幼少時代から無表情で無口だったって聞いてたから、なんかわたし今皆の知らない顔を見てるような気がして嬉しい!
直也はまだ、ゲラゲラとお腹を抱え笑っていた。
それをずっと見てる夏喜に異変が起きた。
「ドキンッ」
あれ?何?なんかすごく胸が熱いような。
あれれ?顔もなんだか熱い。何?この感覚。
そう、夏喜は生まれてはじめて恋をした。
今度は夏喜のが真っ赤なりんご状態になっていた。
だが、夏喜にはそれが恋というものかが分からなかった。
そう、何度も言うが夏喜はすごーく鈍いのだ。

