虹色→ジゲン

………


ん?あれ?皆動いてない…


キュィーーーーー!



(「「ふぅ、やっとぼくたちも出てこれたぁ~」」
「夏喜!初めまして!ぼくは時!」「わたしは次元!」「「ぼくたちは夏喜を決して裏切らない、絶対の味方だよ!今この次元の空間だけ、「ぼく」が時間を止めているからよく聞いて!ぼくが、時間の流れをスローで夏喜に分かりやすく、あの先生の竜巻きを見せて、「わたし」が竜巻きの部分だけ空間を次元で閉じ込め、上空に飛ばすから集中して詠唱を唱えてね!」」)



この子たち、時と次元!?
すごーい、可愛い!



(「「もう!夏喜!今の夏喜の力じゃ長くもたないから手短に言うから復唱して先生の竜巻きだけに集中して上空の次元に飛ばすイメージでやってね!一度しか言わないよ~」」)


ごめんなさい!分かった!二人ともありがとう!


(「「一発勝負だからね!あとは夏喜しだい!夏喜なら大丈夫、頑張って!じゃあ解くよ!」」)



うんっ!ほんとにありがとうねッ!



……………パッ!


時間が動き出した。


「じゃあ、小波さん、いくわよー!
風よ、大気を引き込み我の渦になれ。」


先生の周りにどんどん風が渦になり包むように竜巻になっていく。

だが、夏喜の目にはそれがすごく遅く見えている。
例えると、その動きを超スロー再生で流してるみたいに。


さて、次はわたしの番!
はりきるよー!




夏喜は竜巻きだけに集中し、上空に飛ばすイメージでこう唱えた。

フーッ……。
夏喜は一呼吸置いた。

そして、唱える!
「時と次元よ、共に合わさり、何(か)の者の周りを時空へ飛ばせ!」


ゴゴゴゴゴオォーー
凄い竜巻きの騒音が鳴り響いた。


だが、徐々に、竜巻きが静かになり…


オォォーーー……

そして…

シーーン。ピタッ…
それは消えた。


……………??

「えッ…!えー!?わたしの風と大気がコラボになった竜巻きどこに消えたのぉ~!?」


あ、成功したんだ!やれたんだわたし!
だけどこれめちゃくちゃ疲れるよぉ…。


南先生はちょっとショックを受けたみたいでシューンてなってたけどまたすぐにニコリと笑ってこう言った。


「小波さん、あなた最高よ!素晴らしいわ!素敵な力ね!悔しいけど今日のところは完敗だわ~その力大事に育んでいってね♪」


南先生は優しくそう答えた。


そして、次の瞬間。

「ワアァァァーーーーーー!!!!」

クラス中に大きな歓声と、そして、クラス皆の笑顔がそこにあった。



夏喜は皆に受け入れられてとても嬉しかった!
パパ、ママ、夏喜パパとママのおかげで頑張れたよ!
自然界能力がなくてもパパとママの言った通り素敵な力が夏喜にもあったよ!ありがとう!

夏喜は心からそう初めて思った。


そして、自己紹介も無事終わったところで。
「さっ、皆!今日一日皆と話せて楽しかったわ!今日はここまでよ!また明日ね!」