虹色→ジゲン

リンが夏喜にそう言ったあと、また続けて話した。



「わたしのお婆ちゃんが言ってた。確かに自然界能力で四代元素の力は高位と言われてるけど、その上があるって。分かりやすく言えば最高位のまた上のクラスでそれは自然界をもはねのけれるその存在だけで全てを凌駕できるものすごい力があるって。わたしは夏喜の周りを包む異質みたいな力がもしかしてと思ってさっ!」



………確かにわたしには自然界能力はないし、パパにも似たようなことを言われた気がする。




「なんだよ、急にリン!そんなの作り話じゃねーの?」



隼人がリンに言った。

直也は無言で夏喜をじっと見ている。



「悠人と遥は夏喜の幼なじみだよね?今までにそういった不思議なことなかった?」


「…………。」

二人とも何か心当たりがあるみたいで何かを考え込むかのように無言になった。




「じゃあ、こうしよう、俺が今から能力を見せるから何の能力か夏喜に当ててもらうのはどうかな?」


直也が皆にそう言うと、皆納得し、特にリンは「ナイス直也」とわくわくでいっぱいだ。




どうしよう、わたしにそんなことできるかな……
でもそんなとき、ふとパパとママの言葉が思い浮かんだ。


パパもママも夏喜が自然界能力がないことで落ち込んでたとき、きっと他に素敵な力があるんだよって笑ってくれた。




よし、やってみよう!

パパ、ママ、夏喜頑張るよ!



「うん、分かったやってみるよ!直也の能力を当てればいいんだよね、じゃあ、集中するから少し待っててね!」





夏喜は全神経を研ぎ澄まし、フル活用した。


キュイーーーーーーーーー!!!