御予約ありがとうございます。

時計を見ると8時になる15分前くらいだった。

「で、好きな人はいないの?」

僕はしつこく聞いていた。

「私も興味ある~。哲兄に好きな人なんているの?」

美紅ものってきた。

「はぁ~、しかたねーな。いるよ。」

「誰?どんな人?」

「みんなの憧れの的でな、顔は可愛い、スタイルは最高。もう言うことなしでさ…」

まぁ、哲兄には「高嶺の花」だろうな…

「また、名前がイイんだよ。」

「なんて名前?」

「怜子…唯…雪乃…千華…」

…って、何人いんだよ!

哲兄の目線の先。よく見ると古いポスターがはってある。

そゆことね…

「気付いたか!尋季。そう…、90年代のアイドル四人組は、俺の彼女候補だ!特に怜子ちゃん。」

アイドルかよ。しかも彼女候補…哲兄の話をまともに聞いた僕がバカだった。

「アホ…」

「マヌケ…」

美紅の聞いて損した…という顔。

「まぁ、そういうことだ。ほら、もう8時だ。そろそろ帰った帰った。」

いつものことながら、はぐらかされてしまった。