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「尋季!」

放課後。

教室を出ようとした僕を引き止めたのはヒデ。

「この前のやつ、考えてくれた?」

「この前のやつ?」

僕はとぼけたフリをした。

「大会!先週言ったろ。頼むよ!尋季しかいねーんだって。」

二週間後に行われるインハイの予選。ヒデはサッカー部の副キャプテンをやっている。

僕とヒデ。もともとは中学のときに入ったサッカー部で知り合った。ヒデはそん時すでにめちゃくちゃ上手かった。

一年で唯一レギュラーに選ばれたのもヒデだった。

僕も三年が引退してからはレギュラーになり、二年では市大会で優勝。三年の時は県大会出場をはたした。

僕とヒデは、地元ではサッカーの有名な高校に行くことが決っていた。

正確に言うと、僕がそこの監督からの推薦を受けていたからだ。もちろんヒデも受けていたが、ヒデは全国区の強豪校にも呼ばれていた。

「俺さ、ある程度自由にサッカーしたいんだよね。」

そう言ったヒデは、特待を断り、僕と一緒の高校を選んでくれた。

またヒデとサッカーが…

そう思っていた三年の12月。トレーニング中に怪我。全治三ヵ月。

全ての話が流れた。