1限目がやっと終わった。




私と黒崎は教室にはいって席に着く。


それと同時に前の席の瀬戸佐月(セト サツキ)とその隣の田村秀一(タムラ シュウイチ)が私たちの方を見た。



2人とも別の小学校で、中学校で会った。

私は、佐月のことをさっちゃん
秀一のことを田村っちって呼んでる。


佐月「ははっっあんたらほんとバカじゃん」



秀一「いや俺的に佐月の方がバカだと思う」



佐月「えちょっと待って私秀一より点数良かったよね」



秀一「いや、これは頭の良さではない。
人としての評価だ。」



佐月「じゃ秀一はバカどころじゃないね」



さっちゃんと秀一は幼馴染ですごく仲がいい。


仲いいねって言うと2人そろって怒るんだけどね。



秀一「まぁバカ佐月は置いといてさぁ
お前ら付き合ってんの?」



…出た、またこれですか。



波斗「そんなんじゃねーよ」



うんうん。
あ、忘れてるかもだけど黒崎の名前 波斗だよん。



秀一「あやべそろそろチャイム鳴るじゃん。ねー黒崎一緒にトイレ行こー」



波斗「は?お前1人でいけねーの?」



秀一「行けるよ!バカにすんなよ!」



波斗「じゃ1人で行けよ幼稚園児か」



秀一「えーついてきてよぉ。
なんか1人とか孤独って感じじゃん」



波斗「お前の死に方は孤独死だ安心しろ」



佐月「もういいから早く行ってきなよ」



なんでだよ…って文句言いながらついていってあげてる黒崎。


なんだかんだ言って優しいよね。



佐月「んで?黒崎とはどーなの?」



『うーん…………』



佐月「好きなの?」



『うん。』



佐月「えっ嘘ぉ!!!!」



『ちょ、さっちゃん声大きい!』



佐月「ごめんよ」



『ごめんって思ってる?』



佐月「思ってない☆」



はぁ…と小さなため息をつくとさっちゃんは心配したような顔でじーっと私の方を一点凝視。


佐月「怜衣さぁー。最近なんかおかしくない?」



『え??』

そ、そうかなぁ。


佐月「ちゃんと寝てる?」


『そ、そいえばあんまり寝てないかも』


佐月「あーやっぱりー」


だ、だって…
黒崎のこと考え出すと眠気が覚めちゃうんだもん……………


佐月「ダメだよーちゃんと寝なきゃ」



秀一「たっだいまー!」


『チャイム鳴る前に間に合ったね』


波斗「おう。猛ダッシュしたかんな。」


『っあぁ黒崎!』


波斗「ん?」


さっちゃんはニヤニヤしていた。

さっちゃん………

呆れた顔でさっちゃんを見るとなぁに?みたいな顔で前を向いた。


………こいつ…


波斗「んだよ?」


『えなにが?』


波斗「…」

黒崎……………?

顔…赤くない?


『黒崎?顔赤いよ?熱?』


波斗「…ち、ちげぇよ…」

そう?なら、良かったけど。


『じゃあどーしたの?』


波斗「……………
…さっきの顔…反則だから…」


は、反則?

なに、そんなおかしかったわけ??

おかしいってちょっと傷つく…


黒崎じゃない人に言われるなら放っておけるのに…………



『失礼な奴』


波斗「ち、ちがう!そういう意味で言ったんじゃ………………」


『なんなの?』


波斗「、、、さっきの顔可愛すぎな」

…………はい???

私が可愛い?知ってますけど??

………ん?

か、かわいい!?!?!?


く、く、…黒崎が今え、??!!

可愛いって言った?!


『え、あ、ん?え?』


波斗「な、なんもねーよ!」





もう1度聞きなおそうか。

授業中 ずっと聞きなおそうとしたけど 何となく黒崎に話しかけづらかった。