上原不足で困っています



1限目。


「はい、ここ分かる人」

数学の授業。


意味の分からない方程式を延々と聞かされて退屈する時間です。



「あ"ー暇」

隣で黒崎がぼやく。

何気に席が隣の私たち。


『あの先生ってヅラだっけ?』


「あーヅラじゃね?

まるで未来のお前だな」

なにそれ!!!


『私がハゲるとでもいいたいわけ?!』


「ハゲねぇの?」


『大丈夫だし!』


「てかお前声でかい」


「おい、上原、黒崎何喋ってる」

えっ!!!


「何って何すか」


「授業に関係ある話か?」


「あーないっすね」


「授業中にそんな話ししていいのか?」

うっわ。出ました。

これ絶対廊下に立ってろ!だよね。



「暇なのに喋らず聞いてるとか拷問じゃないすか?」


教室中にどっと笑いが起こる。


『ちょ、黒崎!やめなよ!』


「あ?なんでだよ」


『そんなんじゃ先生得意の廊下に立ってろが…


「黒崎!上原!廊下に立ってろ!」


ほら見なさい!!!


「え。そんな古典的な」


「文句言うな!」


「はいはい」


黒崎は行くぞ、と言って私の腕を掴む。


『えっちょっ黒崎!』


教室ではラブラブ〜とかヒュ〜ヒュ〜とか言ってるサルがいたけど黒崎はそんなの気にせずドアを開けて廊下に出る


「なぁ」


『はい?』


「お前さ、好きな奴とかいんの?」

っえ!?


『いっいないよ!』



「…………ふぅん」






私の返事を聞いた黒崎は

少し寂しそうな顔をしたことを

私は知らない